Ollamaの使い方を初心者向けに整理|ローカル実行前に確かめること

Ollamaを試す前に、まず「モデルを自分のPCで動かすのか、Ollamaのクラウドで動かすのか」を決めます。Ollamaの画面やコマンドを使うことと、すべての処理がローカルで完結することは同じではありません。

この記事では、公式Quickstartに載る現行例を使って、PC条件の確認から最初のテストまでを順に説明します。ここでは実機を使った動作確認をしていません。対応状況や操作は、利用するOS・モデル・バージョンの公式情報で確かめてください。

最初にローカルモデルかクラウドモデルかを選ぶ

ローカルモデルは、モデルを自分のコンピューターで実行する使い方です。クラウドモデルはOllama側のサーバーで処理します。公式Quickstartでは、セットアップ時にサインインしてクラウドモデルを使う方法と、ローカルモデルを選ぶ方法が分けて案内されています。

ローカルを選んでも、すべてのネットワーク通信がなくなるわけではありません。確認する場面を分けて考えます。

  • アプリの導入、モデルの初回取得、更新
  • クラウドモデルを選んだ場合の推論先
  • 連携アプリや追加機能の接続先

モデルをまだ取得していない場合、初回取得にはネットワーク通信が発生します。クラウドモデルの入力はOllama側のサーバーで処理されます。機密情報を扱う前に、実行先と組織の利用ルールを確認してください。通信を遮断した環境が必要なら、ネットワークの実測は別工程です。

使うPCとモデルの条件を先に照合する

ダウンロード前に、PCのOS、空き容量、メモリ、GPUの種類とドライバーを確認します。モデル一覧にはサイズや種類の異なる候補があり、必要条件も一律ではありません。利用するモデルのページで名前・タグ・サイズの目安を確認し、利用条件は配布元のライセンスと説明を個別に読みます。実行条件はOSとGPU対応表も照合してください。

GPUを使う予定なら、Ollamaの公式ハードウェア対応表でGPUの型番とドライバー条件を確認します。対応情報はベンダーやバージョンで変わるため、「このメモリ量なら必ず動く」といった共通の最低基準は置けません。公式案内も、大きなモデルは強いGPUがないPCで遅くなる可能性を示しています。最初は候補を絞り、実機で応答や負荷を見てください。

公式ページからOSに合う版を入れる

OllamaのダウンロードページでmacOS・Windows・Linuxのうち自分のOSを選び、案内に沿って導入します。職場のPCでは、インストール権限やソフトウェア利用ルールも先に確認してください。端末でコマンドを使う場合も、公式手順と実行対象を確認してから進めます。

導入後は、公式Quickstartにあるローカル実行例を確認します。2026年10月17日の確認時点では、次のコマンドが掲載されていました。

ollama run gemma4:e2b

この例では、モデルが未取得ならダウンロードし、PC上のチャットを開始すると案内されています。モデル名は現行の例で、将来も同じとは限りません。別のモデルを使う場合は、モデルライブラリで名前とタグを確認してから指定します。ここに示したコマンドは公式ページの内容を紹介したもので、この記事の執筆環境で実行した結果ではありません。

チャットを終える操作は、Quickstartでは /bye と案内されています。モデルの初回取得や更新にはネットワークが使われるため、オフライン前提のPCでは先に管理者へ相談してください。

架空の質問で動作を確かめ、出力と負荷を確認する

最初の入力には架空の題材を使い、社内文書や個人情報は避けます。たとえば「架空の図書館の返却案内を、利用者向けに二文で作ってください」と依頼します。応答が表示され、指定した条件に沿うかを確認してください。この試験で分かるのは、起動と応答の状態です。性能や業務利用の安全性は別途評価します。

回答の誤りを確かめるなら、架空の前提と照合できる正解を先に用意します。正解を確かめられない質問だけを投げて、返答が自然だからと採用しないでください。実際の応答時間もPC上で測ります。モデルや環境が異なるため、他の人の速度をそのまま目安にしないようにします。

モデル実行中に端末で ollama psを使うと、公式FAQによれば、モデルがCPU・GPUのどちらに読み込まれたかを確認できます。これは処理先を見るための手がかりです。速さや回答品質の保証にはなりません。

起動しない・遅いときは、モデル名と対応条件から調べる

モデルが見つからないときは、入力した名前やタグを公式ライブラリと照合します。ダウンロードが進まない場合は、ネットワークや社内プロキシ、空き容量を確認します。エラーを解消するために、検索で見つけた出所不明の修正コマンドをそのまま実行しないでください。

応答が遅い、またはGPUが使われていないように見えるときは、ollama psの表示、モデルのサイズ、GPUとドライバーの公式対応表を順に確認します。PCが対応条件を満たすか判断できなければ、無理に設定を変えず、小さいモデル候補を選び直すか管理者へ相談してください。設定変更やGPUの追加をすれば必ず改善する、と決めつけないことも大切です。

アップデート方法はOSによって異なるため、公式FAQの現行手順を参照します。作業や検証で使ったOllamaの版とモデル名も記録しておくと、後から条件を確認できます。

業務データを入れる前に実行先と通信を確認する

最初は架空データで操作を試し、ローカルモデルとクラウドモデルの選択状態を確認します。ローカル推論はPC上で行う使い方ですが、そこから「アプリが一切通信しない」「常に安全」とは判断できません。インストールやモデル取得、更新、連携機能の通信は別に確認が必要です。

会社の情報を入力する場合は、利用するモデル、実行先、通信条件が組織のルールに合うかを先に確かめます。隔離環境や通信遮断が必要なら、接続状況を担当者と実測し、許可されるまで業務データを入れないでください。

公式情報を見ながら小さく試す

まず実行先とPC条件を決め、公式手順で導入します。架空データで出力・負荷を確かめ、業務利用前には通信条件も確認してください。モデル名や対応環境は更新されるため、実機で確かめていない点は未確認として扱いましょう。

参考資料

各ページ確認日:2026年10月17日

著者について

松本大輔

Re-BIRTH株式会社 代表取締役社長。

著書