Teamsの文字起こしで議事録を作るには|AI要約との違い・開始前の確認

Teamsの会議後に発言を読み返すには、字幕ではなく文字起こしを使います。開始前に利用条件と保存先を確認しましょう。AIによる要約も使いたい場合は、追加のライセンスや設定を別途確認します。

文字起こしを開始できるかは、主催者や開始する人に適用される設定にも関係します。まず字幕・文字起こし・AI要約の違いを押さえ、使いたい機能と確認対象のアカウントを管理担当者へ伝えましょう。

字幕・文字起こし・AI要約は、使う目的が違う

字幕・文字起こし・AI要約の使い分け
文字起こしの利用可否とAI要約の利用可否は別
機能読む目的混同しないこと
ライブ字幕会議中の聞き取りを補う字幕は保存されない [1]
文字起こし会議後に時刻・話者付きの発言へ戻る内容の正確性は別に確認 [1]
インテリジェントリキャップAIの会議ノート・タスク案などを読む発言一覧とは異なる。追加条件も別 [2]

文字起こしやAIの案は、決定事項・担当・期限を確認してから議事録として共有します。

Microsoftの公式資料では、ライブ字幕は会議中の発言をその場で表示する機能です。字幕は保存されません。一方、文字起こしは発言を文章として記録し、会議後も時刻や話者とともに確認するための機能です。[1]

会議中に字幕が見えていたからといって、あとで読める記録も残っているとは限りません。「聞き取りを助けたい」のか、「会議後に発言へ戻りたい」のかを分けて選びます。

さらに、AIで会議のノートやタスク案などを整理する機能が、インテリジェントリキャップです。[2] 文字起こしの一覧そのものとは異なります。文字起こしを使えることと、AI要約まで使えることを一緒に判断しないでください。

議事録として共有する段階では、発言記録やAIが作った案を人が確認します。文字が残ることと、決定事項や担当が正しく整理されていることも別です。会議後に発言へ戻れるようにしておき、共有前に内容を照合しましょう。

開始前に、主催者と利用者の権限・ライセンスを確認する

開始前のチェック表:誰の権限・ライセンスを確認するか
人と条件を分けて管理担当者へ確認
確認対象必要な確認未確認のまま決めないこと
主催者Aと開始担当B(架空例)双方に適用される文字起こしのポリシー、会議での役割、Bの開始権限 [1]Bの画面だけで利用可能とは決めない
AI要約を使う本人Teamsを含むMicrosoft 365、またはMicrosoft 365と別のTeamsライセンス。そのうえで、本人にTeams PremiumかMicrosoft Copilotが割り当てられているか [2]誰か一人の契約では足りない
記録・共有社内ルール、参加者への説明、保存先・閲覧者・取得者・保存期間画面の通知だけで、参加者への説明や必要な許可を済ませたことにしない

機能差の注意:録画無効時はリキャップの内容が異なる。文字起こしを保存しない要約方式もあります。詳しい条件は公式資料[2]で確認してください。

文字起こしの管理設定は、会議の主催者と利用者の双方に関係します。公式の管理者向け資料は、主催者に加え、録画や文字起こしを開始する利用者にも、文字起こしを許す設定が必要だと説明しています。[1]

たとえば主催者Aが会議を開き、担当Bが文字起こしを開始する予定なら、Bの画面だけを確認して終えません。AとBに適用される会議ポリシーと、会議での役割や開始権限を管理担当者に確認します。AとBは、確認対象を示すための架空の担当者です。

AI要約を使いたい場合は、利用者に割り当てられたライセンスも別に確認します。インテリジェントリキャップの公式資料が示す基本の契約は、次のどちらかです。[2]

  • Teamsを含むMicrosoft 365の契約。
  • Teamsを含まないMicrosoft 365の契約と、別のTeamsライセンス。

そのうえで、Teams PremiumかMicrosoft Copilotのライセンスを利用者に割り当てる必要があります。[2] 社内で誰か一人が契約しているだけでは足りません。自分のアカウントへの割当を確認します。

同資料は、通常の利用条件として文字起こしのポリシーを案内し、録画が無効なら、録画・話者・トピック・チャプターを含まないリキャップになると説明しています。「録画しなくても全機能が同じ」とは扱えません。

なお、予定された会議には、文字起こしを保存しない別の要約方式も案内されており、Microsoft Copilotのライセンスが必要です。[2] この方式の詳細は本稿の対象外です。保存した文字起こしを使う手順と混ぜて、「AI要約は必ず全文を保存する」とも「必ず保存しない」とも説明しないようにします。

会議中は文字起こしを選び、話す言語を確かめる

操作名は公式資料の英語表記で示します。利用する画面の表示も確認してください。

文字起こしの開始・停止の手順(公式資料 [3] の英語表記)
  1. 開始前の確認:利用と記録が社内ルール上認められている。
  2. More actions → Transcribe を選ぶ。
  3. 話す言語を確認し、Confirmで確定する。
  4. 開始後:参加者に文字起こし中であることが通知される。記録や共有についての説明は別途行う。
  5. 終了時:必要な区間が終わったら停止を確認する。全員が退出しても自動停止する。

記録の確認:日本語に対応していても、固有名詞や数字を正しく記録できるとは限りません。会議後に内容を確かめてください。

利用と情報の記録が社内ルール上認められていることを確認したら、会議中に文字起こしを開始します。確認した利用者向け公式資料では、次の操作が案内されています。[3] 画面の項目名は、利用環境の表示と照らし合わせてください。

  1. 会議の操作メニューで「More actions」を開く。
  2. 「Transcribe」を選ぶ。
  3. 会議で話す言語を確認する。
  4. 「Confirm」で確定する。

開始すると、参加者には文字起こし中であることが通知されます。[3] ただし、画面の通知が出ることを、参加者への説明や社内の記録・共有ルールの確認に置き換えないでください。顧客との会議などでは、何を残し、誰に共有する予定かを事前に確認します。

日本語は通常の文字起こしの対応言語一覧に含まれています。[1] それでも、会議で話す言語の設定は確かめます。日本語に対応するという説明だけで、固有名詞や数字まで正しく記録されると判断しないようにしましょう。画面の表示や認識精度は、利用する環境で確かめてください。

文字起こしは会議中に停止でき、全員が退出すると自動的に止まると案内されています。[3] 必要な区間が終わったら、停止したことも確かめます。停止後の発言は、文字起こしに残る前提にしません。

共有前に、閲覧とダウンロードの権限を確認する

議事録の共有前チェック:発言の根拠、不明点、保存先と権限
発言記録と議事録を照合するチェック表
発言記録で見るもの照合の手順議事録での扱い
時刻・話者付きの発言記録確認したい発言へ戻る文字起こしやAIの案を、元の発言と照合する
決定事項・担当の根拠正しく整理されているか確認確認してから議事録として共有
担当名・日付が不明な箇所参加者への確認事項として残す未確認。推測で担当・日付を埋めない

取得経路 [3]:過去の会議チャット → Recap → Transcript → Download → .docx/.vtt。会議予定からの確認も案内されている。

共有前:既定では主催者と共同主催者がダウンロードできます。閲覧できても、ダウンロードや再配布まで許可されているとは限りません。OneDriveやSharePointの保存先・権限・保存期間を確認し、未許可の別サービスには移さないでください。

利用者向け公式資料では、会議終了後にカレンダーの会議予定から文字起こしを確認できます。ダウンロードする場合は、過去の会議チャットから「Recap」→「Transcript」を開き、「Download」で形式を選ぶ手順です。[3]

既定でダウンロードできるのは、主催者と共同主催者です。形式として.docxと.vttが案内されています。他の人にダウンロードを認められるかは、IT管理者のポリシーにも関係します。[3] 閲覧できることを、そのまま取得・再配布の許可だとは考えません。

管理者向け資料では、文字起こしの保存先としてOneDriveとSharePointが説明されています。[1] 自分の会議では、どこに置かれ、誰に閲覧や取得が認められ、いつまで残るのかを確認してください。全会議の保存期間が一律だとは決めません。

AIの会議ノートを使う場合も、確認したい発言に戻れるかを見ます。担当名や日付が不明なら、参加者へ確認する事項として残します。確認のために社内の記録を個人アカウントや未許可の別サービスへ移さないようにします。

項目が出ないときは、設定を変える前に確認事項をそろえる

管理担当者に伝える確認事項:機能が見つからないとき
  1. 使いたい機能:会議後にも読める文字起こし。AI要約の条件は別に確認する。
  2. 主催者A/開始担当B/会議の種類/Bの開始権限。
  3. 保存先・閲覧者・ダウンロードできる人・保存期間。
  4. 利用条件の確認と、設定変更の依頼を区別して伝える。

必要なアカウントは社内の許可された連絡方法で特定する。公開欄や未許可AIへ会議URL・参加者・会話内容を貼らない。

文字起こしやAI要約の項目が見つからないとき、すぐに全社の設定を変える必要があるとは限りません。使いたい機能、主催者、開始する人、会議の種類をそろえて、管理担当者へ確認します。次は、架空の社内問い合わせの例です。

通常のTeams会議で、終了後にも読める文字起こしを残したいです。主催者はA、開始する担当はBの予定です。両者に適用される文字起こしのポリシーと、この会議でBが開始できる権限を確認してください。保存先、閲覧・ダウンロードできる人、保存期間も確認したいです。AI要約を使う場合は、利用者への追加ライセンスと必要な設定を別に教えてください。設定変更はまだ依頼していません。

実際には、社内で認められた連絡先と方法で、必要なアカウントを特定して伝えます。公開の問い合わせ欄や未許可のAIへ、会議URL、参加者情報、会話の内容を貼るための例ではありません。

会議後に発言を読み返したいなら、まず文字起こしを使えるかを確認しましょう。AI要約が必要な場合は、利用者へのライセンス割当も確かめます。会議中は言語設定、終了後は保存先と権限、共有前は決定・担当・期限の根拠を確認してください。

参照資料

確認日:2026年10月16日。以下の公式資料の条件を基に執筆しています。価格、すべての契約での提供、日本語精度、録画・文字起こしへの同意や機密性を保証するものではありません。

  1. Microsoft Learn「Admins – Manage transcription and captions for Teams meetings」:https://learn.microsoft.com/en-us/microsoftteams/meeting-transcription-captions
  2. Microsoft Learn「Intelligent recap for Teams calls, meetings, and events」:https://learn.microsoft.com/en-us/microsoftteams/intelligent-recap-calls-meetings
  3. Microsoft Support「Start, stop, and download live transcripts in Microsoft Teams meetings」:https://support.microsoft.com/en-us/teams/meetings/start-stop-and-download-live-transcripts-in-microsoft-teams-meetings

著者について

松本大輔

Re-BIRTH株式会社 代表取締役社長。

著書