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ページネーション SEOの完全ガイド【2025年最新版】rel=”next/prev”廃止後の最適化戦略

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ページネーションSEOの最新ガイド。Googleのrel=”next/prev”廃止後のベストプラクティス、ユーザビリティを重視した実装方法、代替手法まで徹底解説。テクニカルSEO担当者必見の実践的ノウハウを公開。

ページネーションとは?基礎知識から現状まで

「ECサイトのカテゴリページで商品が1000件もあるんですが、どうやって表示すれば良いでしょうか?」先日、お客様からこのような相談を受けました。実際にサイトを確認すると、確かに縦に長いページが続き、ユーザーが目的の商品を見つけるのに苦労している状況でした。

このような問題を解決するのがページネーションです。しかし、2019年にGoogleの重要な仕様変更があり、従来のSEO対策が通用しなくなったことをご存知でしょうか?

**ページネーション(Pagination)**とは、大量のコンテンツを複数のページに分割して表示する機能のことです。日本語では「ページ分割」「ページ送り」とも呼ばれ、以下のような場面で広く使用されています:

  • ECサイトの商品一覧ページ:数百~数千の商品を複数ページに分割
  • ブログのアーカイブページ:記事一覧を管理しやすいサイズに分割
  • 検索結果ページ:Googleの検索結果も代表的なページネーション
  • フォーラムのスレッド:長い議論を読みやすく分割

しかし、2019年3月にGoogleがrel=”next”/rel=”prev”のサポートを終了したことで、ページネーションのSEO対策は大きく変化しました。従来の方法が通用しなくなった今、新しいアプローチが求められています。

Googleのrel=”next/prev”廃止が与えた衝撃的な変化

2019年3月の重大発表

Google公式Twitterアカウントが突然発表したツイートは、SEO業界に衝撃を与えました:

「Spring cleaning! As we evaluated our indexing signals, we decided to retire rel=prev/next.」

さらに驚くべきことに、「実は数年前からすでに使っていなかった」という事実も判明しました。多くのSEO担当者が長年にわたって実装してきた施策が、実際には機能していなかったのです。

廃止前後での根本的な違い

廃止前(~2019年3月)の考え方:

  • ページネーションされた複数ページを「一連のコンテンツ」として認識
  • rel=”next”/rel=”prev”タグで関係性を明示
  • 通常は1ページ目が検索結果に表示される
  • SEO評価が統合される

廃止後(2019年3月~現在)の考え方:

  • 各ページが独立したコンテンツとして評価
  • ページ間の関係性は検索エンジンが自動判断
  • 2ページ目や3ページ目が1ページ目より上位に表示される可能性
  • 各ページが独自のSEO価値を持つ

実際の影響と対応

この変更により、従来「2ページ目だから検索結果に出ない」と考えていたページが突然検索結果に表示されるようになりました。私が担当しているサイトでも、実際に商品カテゴリの3ページ目が特定のキーワードで1位に表示されるという現象が起きています。

ページネーションがSEOに与える影響とメリット・デメリット

SEOに与える良い影響

1. ユーザビリティの向上

ページネーションを適切に実装することで、ユーザー体験が大幅に改善されます。

具体的な改善効果:

  • ページ読み込み速度の向上:1ページあたりの情報量が減少
  • コンテンツの見つけやすさ:目的の情報への到達時間短縮
  • 離脱率の改善:適切な情報量で圧迫感を軽減

2. クローラビリティの向上

検索エンジンのクローラーにとっても、適度に分割されたページの方がクロールしやすく、インデックスされやすい状況を作れます。

3. 各ページの専門性向上

rel=”next/prev”廃止後は、各ページが独立して評価されるため、ページごとに明確なテーマを持つことでより高い評価を得られる可能性があります。

SEOにとってのデメリットと注意点

1. 重複コンテンツのリスク

適切に設定しないと、類似コンテンツが複数ページで重複し、検索エンジンから低評価を受ける可能性があります。

2. 内部リンクの分散

従来は1ページ目に集約されていたリンク評価が、複数ページに分散してしまう場合があります。

3. 意図しないページの表示

2ページ目や3ページ目が検索結果に表示され、ユーザーが混乱する可能性があります。

2025年最新版:ページネーションのベストプラクティス

基本原則:各ページの独立性を重視

rel=”next/prev”廃止後の最重要ポイントは、各ページが独立したコンテンツとして価値を提供できるかです。

1. 明確なURLストラクチャーの採用

推奨されるURL構造:

✅ 良い例:
https://example.com/category/
https://example.com/category/2/
https://example.com/category/3/

✅ 許容される例:
https://example.com/category?page=1
https://example.com/category?page=2
https://example.com/category?page=3

❌ 避けるべき例:
https://example.com/category/(全ページ同じURL)
https://example.com/category?page=1&sort=date&filter=type&utm_source=...

ポイント:

  • パラメータは最小限に抑制
  • 各ページが異なるURLを持つ
  • 分割されていることが一目で分かる構造

2. 各ページの独立したメタデータ設定

titleタグとdescriptionの適切な設定例:

html
<!-- 1ページ目 -->
<title>スニーカー一覧 | 人気ブランド500選</title>
<meta name="description" content="人気スニーカーブランド500選。ナイキ、アディダス、ニューバランスなど定番から最新モデルまで幅広く紹介。">

<!-- 2ページ目 -->
<title>スニーカー一覧(2ページ目)| 人気ブランド500選</title>
<meta name="description" content="人気スニーカーブランド500選の2ページ目。アシックス、オニツカタイガー、プーマなどのモデルを掲載。">

<!-- 3ページ目 -->
<title>スニーカー一覧(3ページ目)| 人気ブランド500選</title>
<meta name="description" content="人気スニーカーブランド500選の3ページ目。コンバース、バンズ、ミズノなどのスニーカーを紹介。">

3. 適切なcanonicalタグの設定

自己参照canonicalの実装:

html
<!-- 各ページで自己参照canonical -->
<!-- 1ページ目 -->
<link rel="canonical" href="https://example.com/category/">

<!-- 2ページ目 -->
<link rel="canonical" href="https://example.com/category/2/">

<!-- 3ページ目 -->
<link rel="canonical" href="https://example.com/category/3/">

注意点:

  • 全ページを1ページ目に正規化するのは推奨されない
  • 各ページの独立性を保つため自己参照canonicalを使用
  • ただし、「すべて表示」ページがある場合は例外

ナビゲーション設計のベストプラクティス

1. ユーザーフレンドリーなページャー設計

推奨される表示例:

← 前へ  1  2  [3]  4  5  ...  10  次へ →

設計ポイント:

  • 現在のページを明確に表示
  • 前後のページへの移動を容易に
  • 最初と最後のページへのリンクを提供
  • スマートフォンでも操作しやすいサイズ

2. 内部リンクの最適化

効果的なリンク構造:

  • ページャー以外の内部リンクも重要:関連カテゴリへのリンク
  • パンくずナビゲーション:階層構造の明確化
  • フィルタリング機能:ユーザーの目的達成をサポート

3. 「すべて表示」オプションの検討

実装する場合の注意点:

  • サーバー負荷とページ速度を考慮
  • 大量データの場合は無限スクロールやLazy Loadingを検討
  • canonicalタグで「すべて表示」ページを正規URL指定

代替手法の比較と選択指針

1. 従来のページネーション

適用場面:

  • ECサイトの商品一覧
  • ブログアーカイブ
  • 検索結果表示

メリット:

  • SEO対策しやすい
  • サーバー負荷が軽い
  • アクセシビリティに優れる

デメリット:

  • ユーザーの操作回数が増加
  • モバイルでの操作性に課題

2. 無限スクロール

適用場面:

  • SNSのタイムライン
  • 画像ギャラリー
  • ニュースフィード

メリット:

  • スムーズなユーザー体験
  • モバイルフレンドリー
  • 直帰率の改善効果

デメリット:

  • SEO対策が困難
  • サーバー負荷が高い
  • ページの終わりが分からない

3. 「Load More」ボタン

適用場面:

  • 商品一覧の追加読み込み
  • 記事一覧の段階的表示

メリット:

  • ユーザーがコントロール可能
  • 無限スクロールより軽量

デメリット:

  • 追加コンテンツのインデックス課題
  • JavaScript無効環境での問題

選択指針の決定フレームワーク

SEOを重視する場合: 従来のページネーション UXを重視する場合: 無限スクロール + JavaScript対応 バランス重視の場合: ページネーション + Load Moreの組み合わせ

実装時の具体的な注意点とトラブル対処法

よくある実装ミスと対策

1. URLパラメータの複雑化

問題のある例:

https://example.com/products?page=2&sort=price&category=shoes&color=red&size=large&brand=nike

改善案:

https://example.com/shoes/nike/red/?page=2&sort=price

対策ポイント:

  • 必要最小限のパラメータに限定
  • 階層構造でカテゴリ情報を表現
  • URL Rewriteルールの活用

2. ソフト404エラーの発生

問題: 存在しないページ番号にアクセスした際、404ステータスコードではなく200を返してしまう

対策:

php
// PHP実装例
if ($page > $totalPages) {
    http_response_code(404);
    include '404.php';
    exit;
}

3. 重複titleタグ・descriptionの問題

問題: 全ページで同一のtitle・descriptionを使用

解決策:

  • ページ番号を含むtitleの自動生成
  • ページ内容に応じたdescriptionの動的生成
  • テンプレート化による効率的な管理

パフォーマンス最適化のポイント

1. ページング処理の最適化

データベースクエリの改善:

sql
-- 効率的なページング処理
SELECT * FROM products 
WHERE category_id = ? 
ORDER BY created_at DESC 
LIMIT ? OFFSET ?;

-- さらに最適化
SELECT * FROM products 
WHERE category_id = ? AND id > ?
ORDER BY id ASC 
LIMIT ?;

2. キャッシュ戦略

多層キャッシュの実装:

  • ブラウザキャッシュ:静的リソースの長期キャッシュ
  • CDNキャッシュ:地域分散によるレスポンス向上
  • アプリケーションキャッシュ:データベースクエリ結果のキャッシュ

3. 画像の最適化

Lazy Loadingの実装:

html
<img loading="lazy" src="product-image.jpg" alt="商品名">

モバイル対応とアクセシビリティの考慮

スマートフォンでの最適化

1. タッチ操作に配慮したデザイン

推奨仕様:

  • ボタンサイズ:最低44px × 44px
  • 隣接ボタンとの間隔:8px以上
  • タップ領域の明確な視覚的区別

2. スワイプジェスチャーの対応

実装例:

javascript
// スワイプ操作でのページ移動
document.addEventListener('touchstart', handleTouchStart, false);
document.addEventListener('touchmove', handleTouchMove, false);

function handleSwipe() {
    if (swipeDirection === 'left' && nextPageExists) {
        location.href = nextPageUrl;
    } else if (swipeDirection === 'right' && prevPageExists) {
        location.href = prevPageUrl;
    }
}

アクセシビリティ対応

1. スクリーンリーダー対応

適切なARIA属性の使用:

html
<nav aria-label="ページネーション">
    <ul>
        <li><a href="/page/1" aria-label="1ページ目">1</a></li>
        <li><a href="/page/2" aria-current="page" aria-label="現在のページ、2ページ目">2</a></li>
        <li><a href="/page/3" aria-label="3ページ目">3</a></li>
    </ul>
</nav>

2. キーボード操作対応

フォーカス管理の実装:

css
.pagination a:focus {
    outline: 2px solid #0066cc;
    outline-offset: 2px;
}

測定・分析・改善のサイクル

重要な分析指標

1. ユーザー行動指標

注目すべきメトリクス:

指標目標値測定方法
ページ/セッション3.0以上Google Analytics
直帰率50%以下Google Analytics
滞在時間2分以上Google Analytics
2ページ目以降の閲覧率30%以上Google Analytics

2. SEO指標

検索パフォーマンスの監視:

  • インデックス状況:Search Consoleでページの認識状況確認
  • 検索クエリ:どのページがどのキーワードで表示されているか
  • クリック率:ページネーション各ページのCTR分析
  • 検索順位:主要ページの順位変動追跡

A/Bテストによる継続的改善

1. テスト設計の例

テストパターン:

  • パターンA:従来の数字のみのページネーション
  • パターンB:「前へ/次へ」+数字の組み合わせ
  • パターンC:Load Moreボタンとページネーションの併用

2. 測定期間と判定基準

推奨測定期間: 最低2週間(季節要因を考慮) 統計的有意性: 95%信頼区間での判定 実用的有意性: 5%以上の改善効果

まとめ:ページネーションSEO成功のための行動指針

ページネーションのSEO対策は、2019年のGoogleの仕様変更を境に根本的に変化しました。従来のrel=”next/prev”に依存した方法は通用せず、各ページの独立性とユーザー価値を重視したアプローチが求められています。

即座に実行すべき5つのアクション

  1. 現状監査の実施
    • 既存ページネーションの動作確認
    • 各ページのインデックス状況チェック
    • ユーザー行動データの分析
  2. メタデータの最適化
    • 各ページ固有のtitle・description設定
    • 自己参照canonicalタグの実装
    • 構造化データの追加(該当する場合)
  3. URL構造の改善
    • シンプルで理解しやすいURL設計
    • 不要なパラメータの削除
    • 一貫性のある命名規則の適用
  4. ユーザビリティの向上
    • 直感的なナビゲーション設計
    • モバイル端末での操作性改善
    • アクセシビリティ対応の強化
  5. 継続的な監視体制の構築
    • 重要指標のダッシュボード作成
    • 定期的なパフォーマンス分析
    • 改善施策の効果測定

長期的な視点での戦略

ページネーションは単なる技術的実装ではなく、ユーザー体験とSEOの両立を図るための重要な戦略です。検索エンジンのアルゴリズムは今後も進化し続けるため、柔軟に対応できる設計を心がけることが成功の鍵となります。

特に重要なのは、技術的な最適化だけでなく、ユーザーが本当に求めている価値を各ページで提供できているかを常に問い続けることです。最新のSEOトレンドを追いかけることも大切ですが、基本となるのは「ユーザーファースト」の思考です。

これらの原則を念頭に置きながら、継続的な改善を重ねることで、検索エンジンからもユーザーからも評価される効果的なページネーションを実現できるでしょう。テクニカルSEOの一環として、ぜひ今回の内容を実践に活かしてください。

ABOUT ME
松本大輔
LIXILで磨いた「クオリティーファースト」の哲学とAIの可能性への情熱を兼ね備えた経営者。2022年の転身を経て、2025年1月にRe-BIRTH株式会社を創設。CEOとして革新的AIソリューション開発に取り組む一方、Re-HERO社COOとColorful School DAO代表も兼任。マーケティング、NFT、AIを融合した独自モデルで競合を凌駕し、「生み出す」と「復活させる」という使命のもと、新たな価値創造に挑戦している。

著書:
AI共存時代の人間革命
YouTube成功戦略ガイド
SNS完全攻略ガイド
AI活用術